介護アロマセラピスト・介護アロマアドバイザーとは、アロマテラピーの知識を活かし、介護を必要とする人のケアを行います。現在は、医療現場や訪問介護でもアロマが重要視されています。アロマは、香りで患者や要介護者の気持ちを落ち着かせるだけでなく、マッサージをすることでコミュニケーションにも大いに役立ちます。
そこで今回は、介護アロマセラピスト・介護アロマアドバイザーの活躍の場について解説します。
介護の現場でアロマが使われている理由
アロマというと、部屋でいい香りに包まれてリラックス効果があるだけかと思われるかもしれませんが、実は介護にもとても有用性があります。特に、嗅覚を刺激することによる認知症予防として、近年大変注目されています。
また、リラックス効果や認知症予防だけでなく、アロママッサージを行うことで要介護者とのコミュニケーションもスムーズに取れるようになるほか、血行促進や保湿、むくみや冷えの改善にも大いに役立ちます。
そして、アロマに使う精油には、殺菌作用や抗菌作用、鎮静作用、自律神経調整作用など、様々な効果があり、アロマの効果は介護される側だけでなく介護する側にもよい効果をもたらします。
【参考URL】
https://www.j-kaigorehabili.com/
活躍の場
介護アロマセラピストと介護アロマアドバイザーは、主に医療現場や訪問介護、自宅介護で活躍しています。
それぞれを詳しく解説します。
医療現場
医療行為のみでは取り除けない痛みや悩みを解消するために、アロマが活躍します。医療現場では5人~6人のチームで30名ほどの患者を相手に、ハンドケアやフットマッサージを行います。
ご家族の方からもリクエストが多く、大変喜ばれるだけでなく、直接身体に触れてマッサージをすることにより、冷えやむくみの解消、血圧を下げる効果を期待できます。また、医療現場ではマッサージだけでなく、レクリエーションの中でアロマクラフトを行います。
訪問介護
訪問介護ではタッチケアを主に行います。タッチケアを行うことで、緊張をほぐしコミュニケーションを図ります。そうして心身ともに寄り添うことで、ストレスの解消や不安を取り除きます。
また、タッチケアを行うことは、血行促進やむくみの解消に繋がるだけでなく、委縮してしまった筋肉や関節の回復兼ねており、QOL(クオリティ オブ ライフ)の向上に役立ちます。もちろん、マッサージにはアロマを使用するので、良い香りでリラックス効果もあります。
自宅介護
介護アロマセラピストと介護アロマアドバイザーのノウハウは、自宅介護でも活かすことができます。
例えば、介護アロマセラピストであれば在宅医療の1つとして、ホスピスケアやハンドマッサージ、呼吸ケア、唾液腺刺激などを学んでいるので、自宅介護の場合でも十分ノウハウを活かせます。
認知症を抱える方は昼夜逆転しやすいため、朝と夜で決まった香りを使うことにより、体内時計の調整にも役立ちます。
また、ご家族の方が夜中のトイレの介護や、おむつの交換などで頭が冴えてしまって眠れない場合も、アロマを使うことで入眠の手助けになります。
【参考URL】
https://www.caresapo.jp/kaigo/issue/pd4fc80000001k4p.html
介護現場で利用されるアロマにはどんなものがあるのか
実際介護現場で利用されるアロマには、ラベンダーやスイートオレンジ、レモンバーム、サンダルウッド(白檀)などがあります。
それぞれの香りには様々な効果がありますので、香りの広げ方や不眠・リラックスに効くアロマ、マッサージに最適なアロマをご紹介します。
アロマの吸入
アロマを鼻から吸入することにより、鼻づまりや喉の痛み、咳など呼吸器の不調を和らげたり、寝つきを良くする効果や、興奮を鎮める効果が期待できます。
一般的にはアロマの香りを空間に広げるデュフューザーやスティックを使うリードデュフューザーを使いますが、ご自宅にデュフューザーが無い場合は、マグカップや洗面器、ボウルでも代用可能です。マグカップなどで代用する場合は、熱湯を注ぎ目的に合わせた精油を2~3滴落とします。マグカップから上る蒸気を吸い込むことで効果を得られますが、枕元に置いておくだけでも大丈夫です。
ただし、マグカップなどで代用する際には、誤飲してしまわないように注意してください。
【参考URL】
https://allabout.co.jp/gm/gc/409113/
https://www.wellba.com/nb/contents/steam.html
https://www.t-tree.net/howtouse/magcup.htm
https://www.aromakankyo.or.jp/basics/howto/
不眠対策に使われている精油
不眠対策に使われている精油には、ラベンダー、ベルガモット、スイートオレンジ、プチグレン、クラリセージ、マージョラムなどがあります。
ラベンダーやクラリセージ、プチグレンには、酢酸リナリルが含まれており、交感神経を落ち着かせる働きがあります。ベルガモットは不安やストレスを取り除き、スイートオレンジにはリラックス効果が、マージョラムには神経の興奮を抑える働きがあります。神経の興奮や、不安・ストレスを取り除くことで入眠へ誘います。
【参考URL】
https://www.timeless-edition.com/archives/1416#effects
https://www.timeless-edition.com/archives/651
https://www.nipro.co.jp/sukoyakanet/18/03.html
リラックスしてもらうために使われている精油
リラックスしてもらうために使われる精油には、サイプレス、レモンバーム、カモマイル、サンダルウッドなどがあります。
サイプレスとカモマイルにはイライラや不安、怒りを鎮める働きがあります。レモンバームとサンダルウッドは、パニックやショックなどを鎮静させる働きがあります。
アロマオイルによるマッサージ
アロマオイルによるマッサージは、ハンドマッサージやフットマッサージ、デコルテ、背中をマッサージします。
マッサージはぐいぐい力強くやらずに、関節を円を描くように優しくマッサージしたり、親指で手の甲をすーっとなぞったり、爪を上下と左右から優しく押すようにマッサージします。
【参考URL】
https://www.sagasix.jp/column/dementia/aroma/
マッサージに向いている精油
マッサージに使う精油は、ホホバオイルなどのキャリアオイルに精油を希釈して作ります。マッサージに向いている精油には、サンダルウッド、ラベンダー、ローズなどがあります。
サンダルウッドには血液の循環を促し、むくみや乾燥肌を改善する働きがあります。ラベンダーには鎮静作用があり、痛みを和らげ痒みなどを緩和させます。ローズは、肌を活性化させ潤いを与える働きがあります。
【参考URL】
https://www.t-tree.net/howtouse/aromamassage.htm
皮膚刺激が強い精油は使わない
ここまでマッサージに向いている精油をお伝えしましたが、皮膚刺激が強く、マッサージに向かない精油もあります。
たとえば、クローブバッド、シナモン・リーフ、タイム・ホワイトです。皮膚刺激が強いため、マッサージには使用しないよう注意してください。
また、フェルネン・スイートも皮膚刺激が強いため、使用する場合は0.5%程の濃度に調整して使用しましょう。
その他、ジンジャー、ナツメグ、ペパーミント、ブラックペッパー、レモングラス、ティートゥリーも人によっては刺激が強いため、どの精油を使う場合でも、使用前に必ずパッチテストをして赤みや痒みが出ないかを確認してから使うようにしてください。
まとめ
以上、介護アロマセラピスト・介護アロマアドバイザーの活躍の場について解説しました。
介護はうまくいく事だけではありません。眠れずに昼夜逆転の生活になってしまったり、身近な人の顔を忘れてしまい、ご本人が恐怖してしまうこともあります。特に高齢の方は、ベッドを嫌がって眠れない方も多く、介護する側が疲れ果ててしまうことも多々あります。
そんな時にアロマの力を借りて、気持ちを落ち着かせることは、介護する側・介護される側双方にとってメリットとなります。マッサージで保湿や血行促進も促せるので、是非参考にしてくださいね。
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