リラックスだけじゃない?メディカルアロマに期待できる6つの役割

リラックスだけじゃない?メディカルアロマに期待できる6つの役割

一般的にアロマテラピーといえば、日本ではリラックス効果やその香りを楽しむイメージがありますね。

しかし、フランスやベルギーなどヨーロッパの一部では、アロマは正式な医療行為として認められています。

日本では漢方薬が一種の治療法として活用されてきたように、ヨーロッパでは精油やハーブを用いたメディカルアロマが医療の一つとしてその地位を確立してきたんですね。

そこでこの記事ではメディカルアロマ(医療アロマ)の本場であるフランスやベルギーで、精油(エッセンシャルオイル)がリラックス効果以外にどんな目的で使用されているのか解説。

実際に活躍している精油の種類や、その活用方法についても紹介していきます。

メディカルアロマとは

メディカルアロマとアロマテラピーの違いの定義は、団体によってさまざまです。

しかし一般的な解釈としては、アロマテラピーは美容やリラクゼーションを目的としたイギリス式のアロマ。

それに対してメディカルアロマは、代替・補完療法として医療目的に使われるフランス式のアロマテラピーを指します。

メディカルアロマの本場であるフランスやベルギーなどでは、芳香植物から100%抽出された精油(エッセンシャルオイル)が、薬の代わりとして医師によって処方されています。

実際に、医療物資が不足した第二次世界大戦では、不安を抱えて眠れないヨーロッパ兵士たちのために、ラベンダーの精油が使われたという歴史も残っています。

メディカルアロマとアロマテラピーとの違い

アロマテラピーとメディカルアロマには、目的や活用方法、使用するオイルなど、さまざまな点に違いがあります。

目的と活用方法

先述したように一般的なアロマテラピーは、主にリラクゼーションを目的としたものです。

このため活用方法としては、ディフューザーでアロマを焚いたり、お風呂にアロマオイルを垂らしたりと、その香りを楽しんでリラックスするためのものが多くなっています。

それに対してメディカルアロマは、心や体の不調・機能改善を目的とした代替・補完医療です。
精油の持つ薬理効果を、さまざまな疾病の治療や予防、健康管理へと役立てるために使います。

一般的なアロマテラピーは使用上の注意さえ守れば誰でも、どこでも楽しむことができますが、メディカルアロマを取り扱い可能なのは専門家のみで、主に医療や介護・福祉の現場で活用されています。

【参考URL】
日本統合医学協会-統合医療について-メディカルアロマセラピー

使用するオイルの違い

アロマテラピーとメディカルアロマでは、使用するアロマオイルにも違いがあります。

アロマテラピーでは、化学合成された香料を含む、さまざまな純度のアロマオイルが用いられるのが一般的です。

それに対してメディカルアロマテラピーでは、芳香植物から100%抽出された精油(エッセンシャルオイル)という純度の高いオイルを用います。

メディカルアロマセラピストはどんなことを行う?

メディカルアロマセラピストはどんなことを行う?
現代の医療では西洋医学だけでなく、漢方やヨガなどさまざまな代替・補完医療を組み合わせて総合的な観点から治療を行う統合医療が注目されています。

そんな統合医療に携わる専門家の一人として、代替・補完療法の一つであるメディカルアロマ(芳香療法)を施す人のことをメディカルアロマセラピストといいます。

メディカルアロマセラピストは、患者さんの今の状況に合った精油を選び、症状に適した施術を行います。

メディカルアロマセラピストの主な仕事内容は、以下の通りです。

・カウンセリング
・塗布や吸入
・アロマトリートメント

カウンセリング

メディカルアロマセラピストはまず、患者さんや体調について、丁寧にカウンセリングを行います。

表面的な症状だけを見るのではなく、事前にカウンセリングを行うことで、心身の不調の根本的な原因を突き止めるんですね。

そしてそのカウンセリングをもとに、何十年何百という種類の中から症状にあった精油を選び、適切な施術方法を判断します。

塗布や吸入

メディカルアロマの施術にはまず、皮膚への塗布や吸入などの方法があげられます。

実際に日本でも、肌荒れやかゆみ、アトピー性皮膚炎など肌の疾患の治療として、精油をブレンドしたオイルやワセリンを塗布する皮膚科や美容皮膚科が存在します。

また、咳や痰の症状などがある場合は、鎮咳・去痰作用のあるユーカリやローズマリーなどの精油をティッシュペーパーやハンカチに2〜3滴塗布し、それを鼻に近づけて吸入するなどの方法もあります。

アロマトリートメント

精油の香り成分を加えたオイルでマッサージを行うアロマトリートメントも、メディカルアロマセラピストが行う代表的な施術の一つです。

精油の芳香成分は、鼻から脳の感情をつかさどる部分に直接届いて、深いリラックス効果を発揮。

心と体の両方のストレスに効果的なアプローチが可能です。

リラックスだけじゃない?メディカルアロマに期待できる6つの役割

リラックスだけじゃない?メディカルアロマに期待できる6つの役割
日本では雑貨扱いとなっている精油ですが、メディカルアロマの本場であるヨーロッパでは、単に香りを嗅いでリラックスする以外にも、さまざまな目的で活用されています。

そこで、現在ヨーロッパでその効果・効能が認められており、日本でも今後活躍が期待される、精油の6つの役割について紹介していきます。

・痛みの緩和
・ストレスの軽減
・不眠などの睡眠障害の改善
・認知症の予防
・抗菌・殺菌
・防臭・消臭

痛みの緩和

メディカルアロマには、痛みを緩和したり、痛みによる精神的な苦痛を和らげる効果があるといわれています。

実際に婦人科や整体外科、がんの終末医療などで、痛みの緩和ケアとして、用いられることがあるほどです。

鎮痛作用のある精油としては、ラベンダーやローズマリー、ペパーミントなどがあげられ、患部への塗布やアロマトリートメントなどの方法で治療に活用されています。

ストレスの軽減

人は強いストレスを感じたり慢性的なストレス状態に陥ると、自律神経の働きが低下し、心や体に不調が生じやすくなります。

メディカルアロマテラピーは、そんなストレス解消の一つの方法としてよく知られています。

公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)の実験では、ラベンダーの精油がストレスを緩和する作用があることを検証。

実際に介護の現場でも、介護される側だけでなく、介護する側にも癒しをもたらす施術として、ハンドマッサージフットマッサージなどのアロマトリートメントを導入する介護施設や訪問看護サービスが増えてきています。

【参考URL】
AEAJ アロマテラピー最新研究 Vol.4-ラベンダー精油のストレス緩和作用-~アロマをほんのり漂わせることでリラックス~

不眠などの睡眠障害の改善

ユーカリ、レモン、ラベンダーなど鎮静作用がある精油は、不眠症などの睡眠障害の緩和にも用いられています。

特にマジョラムという精油には、夜になると眠くなるという睡眠リズムに関わるホルモン、メラトニンの分泌に役立つという臨床の報告があります。

このため「眠りたいのに眠れない」「朝早く目が覚めてしまう」など眠りに悩みや不安を抱えているうつ病患者や高齢者のケアとして、メディカルアロマテラピーを導入している医療施設や介護施設も少なくありません。

具体的には、精油をティッシュに1〜2滴垂らして枕元に置いたり、胸部に塗布してアロマトリートメントを行ったりすることで安らかな眠りへと誘導します。

認知症の予防

実は最近、メディカルアロマテラピーは認知症の予防・対策にも効果があることが分かり始めています。

日本人の認知症の60%を占めるアルツハイマー型認知症は、記憶をつかさどる海馬や、感情に関わる扁桃体などを含む大脳辺緑系に異変が起こる病気です。

実は嗅覚による刺激は、五感の中で唯一、この大脳周辺縁系へと直接届けられます。

このため、芳香療法であるメディカルアロマテラピーには、精油の香り成分によって脳を刺激し、衰えた認知機能を改善する効果が期待されているんですね。

実際に、鳥取大学では軽度〜中度のアルツハイマー病患者に対してアロマ療法を行ったところ、認知機能が一部改善されたという研究結果が報告されています。

そのアロマ療法とは、朝には活動的な状態に導くローズマリーやレモン。
そして夜にはリラックス作用のあるラベンダーやオレンジの精油をディフューザーで散布することで、朝と夜の時間の認知が可能になったというものです。

抗菌・殺菌

精油には、抗菌作用、抗ウィルス作用が認められているものもあるため、風邪対策や免疫力アップなどの健康増進の役割も期待できます。

殺菌や抗菌作用を持つ精油にはティートリーやレモンなどがあり、室内に噴霧しておくだけで十分殺菌効果があるといわれています。

【参考文献】
日本補完代替医療学会誌 第1巻 第1号 2004年2月53-61

防臭・消臭

また、精油の中にはペパーミントやユーカリなど、防臭・消臭作用が期待できるものもあります。

トイレや車内などの気になるニオイはもちろん。
介護の現場におけるシーツやカーペット、おむつ交換時などのニオイ対策にも有効です。

メディカルアロマでの防臭・消臭作用は特に、あまり強い薬品のようなものを使いたくないという場合に役立ちます。

消臭+防臭作用のある天然成分を使うので、気分が悪くなったり、アレルギー症状が出たりする可能性もほとんどなく安心なんですね。

そのほかにもこんな効果が期待できます

上記で紹介した以外にもメディカルアロマテラピーには、以下の症状を緩和する効果が期待できます。

内分泌系 更年期障害、生理不順、不妊症
呼吸器系 咳、痰、鼻炎、気管支炎、喘息、鼻づまり
消化器系 食欲不振、胸焼け、二日酔い、嘔吐、下痢、便秘
循環器系 高血圧、血行障害、肩こり
泌尿器系 尿管・膀胱・尿道などの炎症

メディカルアロマテラピーは、人間が本来持っている自然治癒力を引き出す力があるため、ほぼ全ての症状のケアに役立つといわれているんですね。

仕事やプライベートに役立つメディカルアロマを学びませんか?

上記で紹介したように精油には、リラックス効果だけでなくさまざまな作用を持つものがあります。

しかし、こういった精油の作用を正しく学べるのは、芳香植物から100%抽出された精油(エッセンシャルオイル)を使うメディカルアロマだけ。

メディカルアロマは一般的なアロマテラピーと違って、精油の香り成分がもたらす効果を化学的な側面から学ぶため、科学的根拠(エビデンス)に基づいた知識と技術が身につきます。

メンタルケアや自然治癒力の向上などの自身の健康管理はもちろん、代替・補完療法として医療や介護、福祉の現場にも役立つメディカルアロマを、わたしたちと一緒に学びませんか?

メディカルアロマ専門スクール『パルファム』が用意する講座では、メディカルアロマの権威であるNARDが認定する、さまざまな資格を取得可能です。

まずはオンラインでも参加OKの無料体験会で、アロマが持つ癒しのパワーを体感してみてくださいね。

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内容
  1. ヒアリング
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場所
〒160-0004
東京都新宿区四谷4丁目32−4 四谷4丁目32番4号ビル 4階
https://maps.app.goo.gl/CBbVWQGg5Jr5v5jP6

「アロマやスクールの雰囲気を体験したい」
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約90分程度でアロマやハーブの体験、講座内容や受講システムなども詳しく解説!

この記事の監修者

  • 松江Tomoko 朋子Matsue

  • アロマスクール PERFUME 代表

    【保有資格】
    NARD認定アロマトレーナー / JAA認定アロマインストラクター / AEAJ公益社団法人日本アロマ環境協会歩人正会員 / NHAホリスティックハーブインストラクター / NHAハーバルフードオーガナイザー

    【書籍】
    「アロマテラピー丸わかり便利帖」メイツ出版 監修

この記事の監修者

  • 松江Tomoko 朋子Matsue

  • アロマスクール
    PERFUME 代表

  • 【保有資格】
    NARD認定アロマトレーナー / JAA認定アロマインストラクター / AEAJ公益社団法人日本アロマ環境協会歩人正会員 / NHAホリスティックハーブインストラクター / NHAハーバルフードオーガナイザー

    【書籍】
    「アロマテラピー丸わかり便利帖」メイツ出版 監修

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